Q & A
土木設計部
軟弱地盤とはどのような地盤をさすのですか?
橋梁を計画するにあたり、事前に調査する項目や、留意する協議にはどのようなものがありますか?
橋梁の耐震設計で、タイプI、タイプIIの地震動とは何ですか?


1 軟弱地盤とはどのような地盤をさすのですか?
1 軟弱地盤を簡単に定義すれば、建造物の基礎地盤として十分な地耐力を持っていない地盤となります。一般に、軟らかい粘土、シルト、間隙の大きい有機質土やピート、あるいは緩い砂質土などの土層で構成されます。主に沖積平野、沼や沢、山間の谷部などに堆積した沖積地、あるいは埋め立て、盛土などの人工の地盤に存在します。
 地盤の軟弱さの判定は通常、ボーリング調査時に行われる標準貫入試験によって得られるN値によって判断されます。対象となる建造物により異なりますが、だいたいN値が0〜4程度のものを軟弱地盤とよんでいます。
 このような軟弱地盤上に建造物がつくられる場合には地盤の支持力、変形、土圧、透水性、液状化などが問題となるため、それらに対応した基礎形式を選定したり、地盤改良をするなどの対策がとられます。
 道路に関して問題となるのが、主に盛土や構造物の安定や沈下ですので、無処理のまま施工した場合、安定や沈下に対する許容値を超過するような地盤に関しては、地質に関わらず軟弱地盤として取り扱う必要があります。また、逆に安定や沈下に対して大きい許容値の許せる盛土や構造物に対しては、砂質地盤や良質の粘土質地盤に限り軟弱地盤として取り扱う必要はなくなります。
   

2 橋梁を計画するにあたり、事前に調査する項目や、留意する協議にはどのようなものがありますか?
2 事前に調査する項目は対象となる施設によって異なりますが、基本的な項目をあげるとすれば以下の通りとなります。
 1. 対象施設名
 2. 所在位置
 3. 管理者
 4. 施設状況
 5. 将来計画
 6. 適用法、規制基準

また、河川では水利権、漁業権が設定されていることが多いので、利権者との協議が必要になる場合があります。
次に、事前調査で国定公園や文化財埋蔵地区といった公共地域に指定されている場合には、各管理者との協議、許可が必要となります。主な関連公共地域と適用される法律は次のとおりです。
 ・ 河川保全地域、河川予定地───「河川法」
 ・ 砂防指定地───「砂防法」
 ・ 海岸保全地域───「海岸法」
 ・ 自然環境保全地域───「自然環境保全法」
 ・ 国立公園、国定公園───「自然公園法」
 ・ 埋蔵文化財を包蔵する地域───「文化財保護法」
 ・ 地すべり防止区域───「地すべり等防止法」
 ・ 急傾斜地崩壊危険区域───「急傾斜崩壊による災害の防止に関する法律」
 ・ 急傾斜地崩壊危険区域───「急傾斜崩壊による災害の防止に関する法律」

その他の関連施設として、空港、漁港、送電線、電波施設、都市計画施設などがあり、各々の対象施設によって規制条件が定められていますので、同様に事前協議が必要になります。
   

3 橋梁の耐震設計で、タイプI、タイプIIの地震動とは何ですか?
3 橋梁の耐震設計で考慮する地震動は大きく分けて二つあります。一つは橋の共用期間中に発生する確率が高い地震動、もう一つは橋の共用期間中に発生する確率は高いが大きな強度をもつ地震動です。後者の地震動は2種類(タイプIの地震動、タイプIIの地震動I)に細分類されます。それぞれの地震動は以下のとおりとなります。
タイプI
地震動
プレート境界型の大規模な地震で、大きな振幅が長時間繰り返して作用する地震動をさします。大正12年の関東震災がこれにあたります。
タイプII
地震動
内陸直下型の地震動で、継続時間は短いが極めて大きな強度を有する地震動をさします。平成7年兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)がこれにあたります。
橋梁の計画においては、橋の重要度や耐震設計で考慮する地震動の分類によって、目標とする橋の耐震性能や耐震計算法が異なりますので、これらを事前に明確にする必要があります。
   
総合建設コンサルタント 株式会社オオバ東北支店